コラム「南風」 スポーツと沖縄


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 今年もまた、私が担当するラジオ番組(FMNACK5/首都圏で毎週土曜昼0時半より放送中)宛てに、宮古島トライアスロン大会に出場する方からのメッセージが届きました。いよいよ明日、号砲が鳴らされます。出場者の皆さんには日頃の練習の成果を出し切り、ベストを尽くしてほしいものです。

 こうしたスポーツと沖縄をつなぐメッセージが番組に寄せられることもまたうれしいものです。先日特集したのは『ゴルフと沖縄』でした。沖縄には数多くのゴルフ場が点在し、そのゴルフ人口が多いことは言うまでもありません。私も沖縄に住んでいる頃には月に2回ほど行っていました。
 その始まりが、米軍の保養施設としてグリーンは砂場、ホールは空き缶だったという経緯は今回番組で紹介するにあたって知ったわけですが、なんと「18ホールを一気にまわるスループレー方式」を採り入れたのが沖縄の特色の一つというのには、「さすがチャンプルー文化! スポーツにまで独自性を見出したか」と笑ってしまいました。
 気候が良く、一年中プレーできて、低価格。学割もあって、親子でも楽しめる。本土のゴルフのイメージとは違い、気軽にできるスポーツが沖縄のゴルフです。そんな環境の中、沖縄出身のプロゴルファーが次々と誕生し、皆さんの活躍に触れる度、大きな刺激を受けます。
 先月の新石垣空港開港にあたっては、石垣市が「スポーツの島」を目標とした本格的な取り組みを始めるというニュースを見ました。温暖な気候を生かさない手はありません。1週間前に開催された石垣島トライアスロン大会には数多くの地元民が出場したようですが、まずは市民自らスポーツで長寿県を取り戻し、県外からもプロだけでなく、スポーツを目的とした来島者が増えることを願います。
(鳩間可奈子、沖縄民謡歌手)