コラム「南風」 医療保険加入時の注意点


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 最近の保険相談は、テレビコマーシャルの影響もあり、死亡保障よりも入院した時への備えを考える人が増えてきました。そこで今回は、医療保険加入時の注意点について紹介したいと思います。

 皆さんは保険料の比較だけで商品を選択していませんか。他にも確認すべき重要なポイントがいくつかあります。まず、公的医療保険があり、自己負担がある一定額を超えると高額療養費制度もありますので、それで足りない分を補うというふうに考えれば多額の保障は必要ないのかもしれません。
 次に、保障期間ですが、10年間とか60歳までというように一定期間を保障する定期タイプや一生涯にわたって保障する終身タイプに分けられます。数年来の法改正で高齢者の医療費の自己負担額も増加の傾向にあり、終身タイプの需要が高まっています。
 また、定期保険タイプの場合、一定期間ごとに保険料が上がり一定の年齢(多くは80歳)で保障が終わるデメリットもあります。次に、1入院当たりの日数制限です。入院した際に1年も2年も無制限に保障されると勘違いをしている人が多いのですが、保険会社や商品によって60日、120日、180日などの制限があります。入院日数は短期化の傾向にありますが、1年超の長期入院をしている人がいるのも事実ですので十分な検討が必要となります。
 手術給付金の対象手術数にも違いがあります。あと医療保険に付随する特約も多数ありますが、特約もただではありません。どのような時に給付されるのかをしっかりと確認し、余計な保険料を負担しないようにしたいものです。大切なことは、内容を十分に理解した上で、加入目的に合致しているのかを確認することです。情報があふれている中だからこそ、選択する目が必要になってきます。
(慶田城裕(けだしろゆたか)、有限会社ライブアップ代表取締役)