コラム「南風」 食べにくい、でも気になる「玄米」


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 硬いもみ殻付きの穀類をどうして食べようと思ったのか、ふと考えると不思議な感じがしてきませんか? 最初はもみ殻付きのまま焼くという調理法でした。

 スイッチ一つでごはんが炊けるという現代、本来はすごく幸せなことです。さて、玄米はおいしいと感じる方とそうでない方がいます。玄米が苦手な原因はいくつかあります。硬い(食感)・えぐみ・におい、他にも体質に合わないなど。貧血気味の方や、消化の面で小さなお子さまや妊婦さんにもあまりオススメはしていません。体質になると避けていただくことになりますがそれ以外になると、いくつか和らげる方法がありますのでご紹介します。
 まず硬さ。お米を炊くには、炊飯器や鍋・土鍋などがあります。玄米だと圧力鍋が大活躍。一番軟らかく炊けると思います。そして水に漬ける時間。「その硬さが好き♪」とおっしゃる方はそのまますぐにスイッチを入れるとも聞くのですが、目安は3時間~6時間とされています。一番簡単な方法。それは“明日は玄米を炊こう”と思うとすると、その前日で漬けておくこと、ではないでしょうか。ほっとくだけなのでオススメです。1日漬けると、粒もほっこり膨らみ実はちょこっと発芽します。
 玄米を発芽させることでギャバが増えて健康に良いということと、吸収も良くなるという良い点があります。1日程常温で置くと、ぷっくりした芽が少し確認できれば出来上がり。夏場であれば発酵が気になるので冷蔵庫に水に漬けたままの玄米を入れて約2日で出来上がり。しかも、その漬けていた水はレジュビラックというお米で作る酵素水となります。その漬けていた水を替えることでえぐみやにおいも和らぎます。
 いかがでしょう。これから新しく玄米食を試みようと思ってる方にはオススメです。
(渡久地奈々子、五ツ星お米マイスター)