コラム「南風」 ただ感謝のみ


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 2013年、巳(み)年も余すところわずかとなった。一年の結びに大変うれしい知らせがあった。またいとこの大見謝恒吉氏が瑞宝双光章叙勲を受賞したことだ。親族の一人としてこの上ない喜びであり誇りに思う。

 食事会の席で亡き母への思いを語り、奥さまの愛に支えられたと深々と頭を下げる謙虚な姿に恒吉兄さんの温かい人柄が伝わった。9人きょうだいの7番目ラッキーセブンの幸運の星の下に生まれた。そんな話を聞きながら私も9人きょうだいの7番目、兄や姉のことを思い出していた。父が他界してから30年余り、6人の兄や姉は金銭的にも精神的にも大変な苦労をしてきた。特に親代わりとなってきょうだいをまとめてきた長男兄さんは弟や妹の結婚、おいやめいの成長を見守り、困っているときは親身になって手を差し伸べて支えてくれた。
 その大所帯の家族の元に嫁いできた義姉の優しさと温かい理解が兄の心を支えてくれた。父親代わりとなった兄も還暦を迎え、退職の日も近づいている。これまでお世話になった兄や姉に少しずつ孝行していきたいと思う。
 今年は新聞社をはじめテレビ、ラジオ、出版社など多くの取材を受けた、スーパーバスガイドを語る上で忘れてならないのがひまわりガイドセンターである。沖縄で初めてガイドだけの組織を立ち上げた姉、西原のおかげでひまわりガイドセンター在籍中に営業やガイド指導、創作など多くのことを経験した。立ち上げ当初から苦楽を共にし、ひまわりの礎を築いてくれた皆さまと姉にあらためて感謝したい。
 最後に来年は皆さまにとって天馬が空を行くような発展となることを祈るとともに、コラムを通じて肝心を発信させていただいたことに深く感謝して結びのあいさつとしたい。「御万人の志情や肝にうみ染みてぃ、広く世に知らさ、平和願ゆるうむい」
(崎原真弓、バスガイド)