コラム「南風」 3種類の公設市場


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 みなさんはマチグヮーに公設市場が3カ所あるのをご存知でしょうか?
 まず、公設市場と言えば鮮魚、精肉などを中心とした第一牧志公設市場が思い浮かぶと思います。県の珍しい食材が多くあり、1階で購入し2階食堂街で調理してもらえるなど、県内外のお客さまが独特な食文化を感じる事の出来る魅力的な場所です。県民の台所として知られた場所ですが、今では観光スポットとして賑(にぎ)わっています。

 また毎月18日には市場の日と名打ってマグロ解体ショーや芸能ステージなど手作り企画で地元客も楽しめるイベントを開催しています。肉や魚の調理方法など簡単なアドバイスをユンタクできる場所は、今となっては貴重な存在です。
 平和通りにある公設雑貨部は小物やTシャツ、衣料などを扱う店があります。その中において私がマチグヮー活性化の鍵と考える千円の格安エステがあります。化粧品を扱うプロの方々が行っていますが、ぜひ県民の方にも試してもらいたいと思います。ここは、いずれアジアからの観光客でいっぱいになるはずです。沖縄で格安エステがキャッチコピーになれば新たな観光資源としてマチグヮーが生きてきます。
 3カ所目は公設衣料部です。ここは着物、いわゆる和服の専門店です。この道数十年の働き者のアンマーたちが支えてきた市場です。専門店街ですので的確なアドバイスと着付け指導などマチグヮーらしく教えてくれます。特に男性には利用してもらいたいものです。
 浴衣や着流しでマチグヮーを歩くと見知らぬ方からも「似合ってますよ」とか声を掛けてもらえる事が多々ありうれしいものです。もちろん沖縄の着物や紅型プリントのお手軽な琉装セットなども販売されています。どの公設市場も個性豊かで沖縄らしさを感じさせてくれます。
(新里俊一、一般社団法人なは市場振興会理事長)