長距離シュートと冷静なゲームメーク　福岡第一の優勝に貢献、崎濱秀斗（沖縄出身）　バスケウインターカップ

　昨年12月の全国高校バスケットボール選手権男子で、福岡第一の4大会ぶりの優勝に大きく貢献したのが沖縄県出身で司令塔の崎濱秀斗（北中城小―西福岡中出）だ。身長177センチの3年生は、OBの日本代表、河村勇輝（横浜BC）を目標に努力を重ねて成長。9月の左足骨折も乗り越え、井手口孝監督は「人の心を動かすプレーや言動ができるようになった」と話す。

　武器は長距離シュートと冷静なゲームメークで、ここぞという場面での勝負強さも光る。3回戦の東海大諏訪（長野）戦では35得点と爆発し、準々決勝の東山（京都）戦は残り27秒で逆転3点シュートを成功。福岡大大濠との決勝も両チーム最多の18点を挙げた。

　昨夏のワールドカップ（W杯）で「小さな選手でもやれることを世界に証明した」と172センチの河村の活躍に大きな刺激を受けた。憧れの先輩からはたびたび助言ももらっている。ミスを恐れずにシュートを打ち続けることの重要性や、睡眠や食生活の大切さなどを説かれ、心に響いたという。

　春に卒業後は、漫画家の井上雄彦さんらが創設したバスケ留学のための「スラムダンク奨学金」で米国へと渡る。当面の目標は全米大学体育協会（NCAA）1部の強豪校入り。

　崎濱は「いつかは超えたい存在」という河村の背中を追いかけ、さらなるスケールアップを目指す。

（共同通信）