走りの美 観客魅了 こどもの国で「ンマハラセー」


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22頭の馬が走る速さと美しさを競った「ンマハラセー」=7日、沖縄市の沖縄こどもの国

 【沖縄】走りの美しさや速さ、リズムの正確さを競う沖縄の伝統競馬「ンマハラセー大会」が7日、沖縄こどもの国で開かれた。

70年ぶりに復活した3月の大会に続いての開催。糸満市や伊江島など県内各地から22頭が参加し、美しい走りで観客を魅了した。
 馬たちは2頭ずつ、左前脚と左後脚を同時に前に出す「側対歩」でコースを回った。乗り手の中には藍色に白の紋が浮かぶ知花花織の衣装で登場する人も。馬にも黄や赤の飾りを付け、戦前、沖縄市の「知花弁当馬場」で開かれた大会を再現した。
 優勝は美しい側対歩を披露したヨナグニウマの「どぅなん」。乗り手でこどもの国飼育係の呉屋隆太(りょうた)さん(22)は「優勝候補の馬に乗るプレッシャーは大きかった。ずっと練習を続けてきたので優勝はとてもうれしい」と喜んだ。
 準優勝は県馬術連盟の「ぷりん」で、観客投票で選ばれた特別賞は伊江島ビーチサイドホースバークの「サム」だった。
 ンマハラセーは、体の小さな在来馬が主流だった戦前に県内各地で開かれていた。第1次世界大戦以降、国が体の大きな西洋馬を増やす政策をとったため在来馬が激減し、1943年ごろ途絶えていた。

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