FC琉球がJ3に参加 県内初、来年3月開始


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来季からのJ3入りが決まり、笑顔のFC琉球関係者ら=19日、沖縄市役所

 Jリーグは19日、東京都内で理事会を開いて来季の入会チームを審査し、12チームで発足するJ3に日本フットボールリーグ(JFL)のFC琉球、ブラウブリッツ秋田、福島ユナイテッド、町田ゼルビア(東京)、YSCC、SC相模原(ともに神奈川)、ツエーゲン金沢(石川)、長野パルセイロ、藤枝MYFC(静岡)の入会を承認した。

JFLで2位が確定したカマタマーレ讃岐(香川)は平均入場者数3千人の条件を満たした上で、J2最下位の鳥取との入れ替え戦(12月1、8日)に勝てばJ2入りとなる。J3特別枠として22歳以下の選手によるU―22選抜の参加も決定した。地域リーグ所属から選ぶJ3の残り1チームはアスルクラロ沼津(静岡)、レノファ山口を成績で上回ったグルージャ盛岡(岩手)が決定的となった。カマタマーレ讃岐は24日の今季最終戦で1472人以上を集めれば、ホームでの1試合平均入場者数3千人をクリアする。条件を満たせなかった場合や入れ替え戦で敗れた場合には、J3に加わる。
 FC琉球は19日、沖縄市役所でJ3への参加結果報告会を行った。
 午後4時すぎ、Jリーグの大東和美理事長から吉報の電話を受けた下地良代表が「満場一致で決定したそうです」と報告すると、会場から拍手が湧き起こった。
 琉球はこれまでJリーグ参入の最低条件である「準加盟」を2度行ってきたが、ことし9月、3度目の申請でようやく承認された。10月29日には大東理事長らが来沖し、最終審査の聴聞を行っていた。
 下地代表は「この日を迎えられたことを本当にうれしく思っている」と目を潤ませ、「やっとスタートに立てた。県民が誇りに思えるようなクラブにしたい」と抱負を述べた。
 今季からチームの指揮を執る薩川了洋監督は「これまで涙をのんできたいろんな人たちの功績だと思うし、感謝しなければならない」と話した。
 一柳夢吾主将は「上(J2)を目指すためには、結果も出さなければいけない」と表情を引き締めた。我那覇和樹選手は「素直にうれしいが、選手としては何も成し遂げられていない。1年でも早く上に行けるようにしたい」とコメント。小寺一生選手は「たくさんの人の努力があっての結果。沖縄のサッカーをもっと盛り上げていきたい」と話した。
 県サッカー協会の具志堅朗会長は「J発足から20年、沖縄に初めてのJチームが誕生したことをうれしく思う。これに満足することなく、J2、J1昇格に向かって挑戦してほしい」と、激励した。
 仲井真弘多知事は「長年にわたる県民の悲願である。今後も、時代を担う子どもたちをはじめ、広く県民に夢と希望を与え続ける存在になるように願っている」とコメントした。