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古謝美佐子、15年ぶりアルバム モンパチのキヨサクらゲスト参加 「沖縄の歴史知るきっかけに」


古謝美佐子、15年ぶりアルバム モンパチのキヨサクらゲスト参加 「沖縄の歴史知るきっかけに」 古謝美佐子のアルバム「平和星☆願い歌」のジャケット
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 沖縄民謡歌手の古謝美佐子が初レコーディングから60年を記念して、15年ぶりとなるアルバム「平和星☆願い歌」を11月26日に発売する。1950年代から72年まで沖縄本島に配置されていた米軍の核爆弾1300個の事実を歌う「ウチナーUCHINA~千と三百の核(たま)隠し~」など、沖縄の歴史と平和を願う全15曲を収録した。アルバム先行発売ライブ「古謝美佐子の唄会~ウムイうた」沖縄公演を11月4日に読谷村文化センターで開く。

初レコーディングから60年を記念して、15年ぶりにアルバムをリリースする沖縄民謡歌手の古謝美佐子(佐原古謝事務所提供)

 アルバムには、親交の深いキヨサク(MONGOL800)らのアーティストがゲスト参加した。10人による弦楽オーケストラも古謝の歌を引き立てる。

 アルバム後半は琉球王国滅亡から沖縄戦までの歴史を沖縄民謡の名曲で時代順にたどる「昔うたメドレー」を収めた。

 古謝は「芸事をしていると沖縄の歴史を深く知ることができる。若い人たちにも平和を考えたり、琉球の歴史に入るきっかけだったり、再認識する機会になってほしい」とアルバムに込めた思いを語った。

 幼少から沖縄民謡や芝居が好きで、親戚に連れられて舞台に立った。小学4年生の時、わらべ歌「すーしーすーさー」で初めてレコーディングに参加した。発売当初からヒットし一躍注目を浴びた。1990年、知名定男のプロデュースのもとに結成された沖縄民謡のボーカルグループ「ネーネーズ」の一員として活躍し、その後も「童神」など名曲を発表した。

 古謝は「とにかく人の前で歌うのが好きだった。飽きもせず、ずっと歌ってこられたのは、好きこそものの上手なれっていうのが一番当てはまるかな」とほほ笑む。「先人たちが残してくれた歌があるから今がある。今、自分が残せるものは新しいものも古いものも一つにして残していきたい。そして誰かがまた歌ってくれたらいい」と願っている。CDは税込み3千円。

 (田中芳)


4日、先行ライブ 読谷村文化センター

 沖縄公演は読谷村文化センター鳳ホールで11月4日午後4時開演。出演は古謝美佐子、佐原一哉。ゲストは島袋恵美子。入場料は全席指定で税込み3千円(未就学児は膝上無料)。問い合わせはピーエムエージェンシー、電話098(898)1331(平日午前11時~午後3時)。