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石垣焼の金子さん、モンゴルで展覧会 現代アートに手応え


石垣焼の金子さん、モンゴルで展覧会 現代アートに手応え 作品の前に立つ、モンゴルで個展を開いた金子さん(右)
この記事を書いた人 Avatar photo 宜保 靖

 石垣焼窯元の当主・金子晴彦さんは今年8月16日から19日まで、モンゴル国のウランバートル市内にあるモンゴル国立ボグドハーン宮殿博物館で、展覧会「そこにあるもの」を開いた。このほど、琉球新報社を訪れ、報告した。

 金子さんは石垣市名蔵で石垣焼の陶器の製作などをして25年になる。今回は石垣焼を現代アートで表現した。「目に映る現実はどれほど真実を捉えているだろうか。見えているものだけが真実なのか?」をテーマに、7作品を展示した。

作品のブラックボックスをのぞく子どもたち

 展覧会のきっかけは、7年前にモンゴルで障害のある児童や孤児らに陶芸を指導したことから。「海を見たことがない子どもが多いからか、ブルーの作品をモンゴルの空、という子がいた。石垣焼のブルーは海だと当然のように考えていたが、空という見方もできる」と自分の固定観念に気づかされた。それが展覧会のテーマにつながった。

 ボグドハーン宮殿博物館で展覧会を開いたのは外国人で2人目。観光施設にもなっていてイタリアやドイツ、ロシアなど多くの国の人たちが訪れるなど大成功だった。金子さんは「宮殿で展覧会を開けたことは名誉だと感じている。来場者に何かしらの感動を与えたと思う」と、石垣焼による現代アートに手応えを感じていた。

 (宜保靖)