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東京で三線、芸能教え25年 照屋寛正さん(うるま市出身) 節目に門下生と公演「幸せで胸いっぱい」 神奈川


東京で三線、芸能教え25年 照屋寛正さん(うるま市出身) 節目に門下生と公演「幸せで胸いっぱい」 神奈川 門下生とともに三線の演奏をする照屋寛正さんら
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 【神奈川】東京都品川区を拠点に三線や沖縄芸能を教える照屋三線倶楽部の創立25周年を記念した「照屋三線ファミリー2024おさらい会」が9月29日、神奈川県川崎市の川崎沖縄県人会会館で開催された。門下生ら関係者が集い、民謡ライブや照屋ファミリーエイサーチーム「ティンガーラ」の演舞、琉球舞踊で節目を祝った。

 具志川市(現うるま市)出身で、倶楽部を主宰する照屋寛正さん(77)は「みんなの力でここまでできた。幸せで胸がいっぱい」と笑顔で語った。

 照屋さんは民謡歌手の照屋正子さんの兄で、父から家宝の三線を譲り受け三線を習い始めた。1971年に上京。大型車の運転手として働きながら独学で唄三線を学び、八重山出身の新城亘さん、宮古出身の仲本光正さんらと三線ユニット「オキナワスピリッツ」を結成。都内の沖縄料理店でライブ活動に取り組み、コアな沖縄ファンに実力派として知られるようになった。

 その後、横浜市鶴見区の三線教師・大里均さんらと骨太の「本格沖縄」を聞かせるユニット「照屋寛正と海ヤカラーズ」を結成。99年に照屋三線倶楽部を設立した。

 福祉活動にも積極的に取り組み、倶楽部内に誕生したエイサーチーム「ティンガーラ」と三線門下生のボランティア公演は地域でも定評がある。東日本大震災の被災地支援では大井町駅前チャリティー路上ライブを実施。ウクライナ避難民、能登半島地震被災地の支援ライブも続けている。弟子の北川純一さんは「他人事でもわがこととして胸を痛めるのが照屋先生」と語った。

 (山川夏子首都圏通信員)