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円下落 一時151円60銭 東京市場 日銀修正、小幅受け止め


円下落 一時151円60銭 東京市場 日銀修正、小幅受け止め 円相場の推移(対ドル、東京市場)
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 1日の東京外国為替市場で円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=151円60銭を付けた。前日の米ニューヨーク市場では、一時151円74銭を付ける場面があり、1990年以来33年ぶりの安値水準に迫る展開となった。日銀の大規模金融緩和策の修正は小幅にとどまったと受け止められ、円売りドル買いが進んだ。国債市場では長期金利の指標となる新発10年債の利回りが上昇し、一時2013年5月以来、10年5カ月ぶりとなる0・970%を付けた。
 東京株式市場では円安による輸出企業の好業績期待が高まり、日経平均株価(225種)終値は大幅続伸し、前日比742円高となった。上げ幅は今年2番目の大きさだった。
 東京外国為替市場の1日午後5時現在は、前日比1円09銭円安ドル高の1ドル=151円37~39銭。ユーロは31銭円安ユーロ高の1ユーロ=159円91~95銭。10月は為替介入をしなかったと財務省が前日公表したことも、円売りの材料となった。
 ただ財務省の神田真人財務官が介入を含めて「スタンバイだ」と1日発言すると、改めて介入が意識され、円を買い戻す動きも出た。
 米国の金融政策を決める連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて様子見ムードもあった。このところの円安基調は米長期金利の上昇による日米金利差の拡大が背景にある。外為ブローカーは「市場は米国の金融政策の行方を注視している」と指摘した。