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デンソー不具合268万台 燃料ポンプ 車8社17回リコール


デンソー不具合268万台 燃料ポンプ 車8社17回リコール デンソー本社=3日午後、愛知県刈谷市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 自動車部品大手、デンソーの燃料ポンプの不具合が原因となった自動車のリコールが相次ぎ、2020年3月以降、約268万台に達していることが3日、分かった。最悪の場合はエンストする恐れがある。これまでにトヨタ自動車やホンダなど8社が計17回届け出ており、影響がさらに拡大する可能性がある。
 トヨタは2日、「ノア」など22車種計32万8108台(17年7月~20年1月生産)、ダイハツ工業も6車種計26万9280台(18年4月~19年5月生産)のリコールを国土交通省に届け出た。
 デンソーの燃料ポンプの不具合は20年3月に判明。内部の「インペラ」という樹脂製の羽根車が変形などを起こし、ポンプが作動不良となって走行中にエンストする恐れがあるという。
 これまでにホンダ(海外法人2社を含む)が8回、トヨタとダイハツがそれぞれ3回、マツダ、スズキ、SUBARU(スバル)が1回ずつ届け出た。各社の検証作業により、対象車が順次追加されている状況だ。
 デンソーは20年3月期連結決算などで、リコール費用として計2900億円の引当金を計上した。22年には燃料ポンプ事業を同じトヨタグループの愛三工業に売却しており、現在は手がけていない。デンソーは「ご迷惑、ご心配をおかけしているユーザー、メーカーさまに深くおわび申し上げる。今後もユーザーの安全安心を第一に考え、最優先で取り組む」とコメントしている。