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企業物価伸び1%割る/2年8カ月ぶり 石油高騰一服


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 日銀が13日発表した10月の国内企業物価指数(2020年平均=100、速報)は前年同月比0・8%上昇の119・1だった。伸び率は9月の2・2%から縮小し、10カ月連続で鈍化した。伸び率が1%を割るのは2年8カ月ぶり。飲食料品は5%近い値上がりが続いたが、ガソリンなど石油・石炭製品の値上がり幅が縮小。電気・都市ガス代などは下がった。
 海外経済の減速に伴う国際商品市況の下落や、政府の燃料油補助金の拡充が伸び率の鈍化に寄与した。日銀の担当者は「商品市況は全体的に下がっているが、原油価格は上昇しており、今後の企業物価に与える影響を注視したい」と話した。
 商品別では飲食料品が4・9%上昇し、原材料費の値上がりを転嫁する動きが続いた。石油・石炭製品は0・7%上がったが、伸び率は9月の3・2%から縮小した。電力・都市ガス・水道は20・0%下落。木材・木製品は18・5%、鉄鋼は3・9%、化学製品は2・5%下がった。海外から輸入する物品の値動きを示す10月の輸入物価指数は、契約通貨ベースで12・5%下落、円換算で11・7%下落だった。