「沖縄を世界に知ってもらいたい」―。東京・銀座を中心にショコラ専門店を運営する辻口博啓氏は、試行錯誤の上、波照間島産の黒糖や琉球うりずん物産(宜野湾市)の「豆腐よう」、沖縄ティーファクトリー(沖縄市)の「琉球紅茶オールドアッサム」、沖縄北谷自然海塩(北谷町)の「北谷の塩」などを使用したショコラ「琉球」を創作した。
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世界最大級のチョコレートの祭典「サロン・デュ・ショコラ」は10月28日~11月1日、フランスのパリで開かれた。祭典内ではショコラ品評会が催され、辻口氏の「琉球」が最高評価のゴールドタブレット(金賞)を受賞。審査員講評では「黒糖は独創的でありながらもおいしい」など好評を博したという。
フランスのテレビでも取り上げられたことで、多くの来場者が「トウフ、トウフ」と、ショコラを買い求めに来た。そのたびに辻口氏は「豆腐よう」と正しい呼び方を伝えたという。辻口氏は「同じ発酵食品であるチョコレートと豆腐ようは相性がいい」と述べた。
ショコラ「琉球」は冒険的な試みだったと振り返った辻口氏は「沖縄の食材を他の食材と組み合わせることで新しい食文化が創造されるのではないか」と今後の創作にも意欲を示した。
来年1月15日から販売を開始する。税込み2500円。オンラインショップで注文ができる。 (玉寄光太)
パリで開催された「サロン・デュ・ショコラ」で金賞を受賞したショコラトリー「ル ショコラ ドゥ アッシュ」(東京都)のパティシエ・ショコラティエ・辻口博啓氏=フランス・パリ、(PRTIMES提供写真)
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辻口氏 仏・チョコレートの祭典で金賞 沖縄の食材、世界に発信
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琉球新報朝刊