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消費者物価2.9%上昇 10月 伸び率4カ月ぶり拡大


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 総務省が24日発表した10月の全国消費者物価指数(2020年=100、生鮮食品を除く)は、前年同月比2・9%上昇の106・4だった。伸び率は9月の2・8%から拡大した。拡大は4カ月ぶり。食料品や宿泊料などの値上げに加え、電気・都市ガス代を抑える政府の補助金が半減された影響が出た。
 物価指数が前年同月を上回るのは26カ月連続。品目別では生鮮食品を除く食料が7・6%上がった。原材料費や輸送費の上昇を販売価格に転嫁する動きが続き、食パンや外食の焼き肉などが上がった。
 生鮮食品も夏の猛暑の影響で野菜や果物の収穫量が減り、全体的に値上がりした。トマトが41・3%、リンゴが29・4%それぞれ上昇した。
 宿泊料は42・6%上昇した。強い旅行需要に加え、人件費の上昇を料金に転嫁する動きがあった。前年に政府の旅行代支援策で料金が押し下げられていた反動の影響もあった。
 財(モノ)とサービスに分けた場合の物価上昇率では、サービスが2・1%となり、消費税増税の影響を除くと1993年10月以来、30年ぶりの高水準だった。原材料高や、人件費増加が背景にある。
 電気代は16・8%低下した。