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レトロ魅力、復刻続々 郷愁誘う菓子、ビール


レトロ魅力、復刻続々 郷愁誘う菓子、ビール 食品、飲料各メーカーの「復刻」商品
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 食品や飲料各社が、かつて販売していた商品を「復刻品」として再販する動きが広がっている。菓子やビールなど当時の人気商品を改めて投入することで、レトロ感に引かれる若年層を取り込むと同時に、購買力のある30代以上の消費者の郷愁を誘い商機につなげたい考えだ。
 戦後間もない1951年に発売された「パインアメ」。製造元のパイン(大阪市)が今年8月、当時の缶を復刻した「復刻パインアメ缶」を発売すると3千個が瞬く間に完売。インターネットでは定価の約5倍で転売する動きも見られ、同社が注意喚起するほどの事態に。
 「買いに行く!」。井村屋(津市)が10月、発売50周年を迎えた「あずきバー」の復刻版発売を発表すると、交流サイト(SNS)でファンが歓迎した。73年の発売当時の味や包装のデザインを再現した。
 顧客のリクエストによって復活する商品も多い。アサヒビールは今年5~6月に「アサヒ復活ビール総選挙」を実施。3万6千を超える票が「親が飲んでいた」、「思い出の味」などのコメントとともに集まった。同社は上位に選ばれた商品で92~93年に販売されていた「アサヒ ワイルドビート」を今月、数量限定で発売した。