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運転手負担減へ 新取り組み 2024年問題 ソニー系、AIで入出庫自動記録


運転手負担減へ 新取り組み 2024年問題 ソニー系、AIで入出庫自動記録 トラック運転手の負担を減らす新サービスのイメージ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 ソニーグループ子会社のソニーセミコンダクタソリューションズ(神奈川県厚木市)は27日、来年4月にトラック運転手の残業規制が強化され、物流業界で人手不足が深刻化する「2024年問題」に対応し、運転手の負担を減らす新サービスを始めたと発表した。荷主の企業がトラックの入出庫の時間を自動で把握し、記録を入力していた運転手の負担を減らすほか、トラックの待ち時間短縮につなげる。
 政府は運転手の長時間労働抑制に向け、荷主などがドライバーを待たせる「荷待ち時間」の把握などを求めている。このサービスを使えばトラックの到着が倉庫の担当者にただちに伝わり、荷物の積み降ろしを始められる。
 新サービスでは、倉庫に設置したカメラでトラックのナンバープレートを読み取って入庫や出庫の時間を記録。人工知能(AI)を搭載したソニーセミコンの画像センサーを活用してクラウド上にデータを送り、荷待ち時間や荷物の積み降ろしにかかった時間を計測する。
 物流会社の三井倉庫サプライチェーンソリューション(東京)が千葉県市川市に持つ拠点で実証し、今月から正式導入した。ソニーセミコンは「荷待ち時間などを正確に把握するには、倉庫に多くの人員を配置する必要がある。新サービスで効率化に貢献したい」としており、2年間で約150社への導入を目指す。