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中国IT4社が 全社で増収確保 米半導体規制で逆風


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【北京共同】中国のIT大手4社の2023年7~9月期決算が27日までに出そろった。全社が前年同期比で増収を確保した。前年同期に比べ、新型コロナウイルス禍の影響が軽減されたことが寄与したが、不動産不況で中国経済の回復ペースは鈍く、米国の半導体規制強化の影響が出始めるなど経営に逆風も吹く。
 電子商取引(EC)の京東集団(JDドット・コム)は売上高が前年同期比2%増の2476億元(約5兆2千億円)、純利益が33%増の79億元だった。前年はコロナ禍の影響を大きく受けていた物流事業が増収となったが、日用品などの販売の勢いは弱い。
 ECのアリババグループも売上高が9%増の2247億元、純損益は黒字転換した。6月末に事業を六つのグループに再編したが、米国の半導体輸出の規制強化により「見通しに不確実性が生じている」として、クラウド事業の上場を保留。生鮮スーパー事業の上場も遅れると発表するなど経営の停滞感が目立つ。