有料

大阪万博、入場券発売/開幕まで500日/機運狙うもマイナス印象 


大阪万博、入場券発売/開幕まで500日/機運狙うもマイナス印象  万博の開幕まで「あと500日」を示すカウントダウン時計=30日午後、大阪府庁
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 2025年大阪・関西万博を運営する日本国際博覧会協会は30日、開幕まで500日となったのに合わせ、前売り入場券を発売した。専用サイトで購入できる。
 会場整備費の膨張や海外パビリオンの建設遅れなど課題は山積み。協会は東京、名古屋、大阪で販売促進のイベントを開き周知を図ったが、依然として盛り上がりに欠けている。
 岸田文雄首相は都内で実施した催しにビデオメッセージを寄せ「内向きとなりがちなこの時代に、直接対面で万博に参加し交流を深めてほしい。自治体などと連携し、政府一丸となって準備、機運醸成を進める」と述べた。その後、タレントらが実演を交え、チケットの購入方法などを分かりやすく伝えた。
 万博はマイナスの印象が広がっている。資材費や人件費の高騰を背景に会場整備費は当初見込みの約1・9倍となる最大2350億円に膨張。この整備費とは別にパビリオン「日本館」の建設費用や警備費などで国の負担が約837億円に上ることも明らかになった。
 開幕まで1年半を切り、新たに加わった国がある一方、メキシコやエストニア、ロシアが参加辞退を表明した。今後、相次いで国・地域が参加を辞退する「撤退ドミノ」にならないか懸念も広がっている。
 前売り券は、会期中に販売される「1日券」(18歳以上の大人7500円)に比べて価格を安く設定した。24年10月6日までに購入した場合の「超早割1日券」は大人6千円、10月7日から開幕前まで買える「早割1日券」は大人6700円。
 協会は運営費の大半を入場料収入で賄う方針。
万博の開幕まで「あと500日」を示すカウントダウン時計=30日午後、大阪府庁