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米優遇で中国材料排除 EV、依存脱却へ対象減


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ワシントン共同】バイデン米政権は1日、電気自動車(EV)購入優遇策の新たな要件として、中国産の鉱物や材料で造られた車種を2024年から段階的に対象から外すと発表した。EV生産の中国依存からの脱却を目指し、自動車メーカーに供給網の再編を迫る狙いがある。企業などから意見を募集した上で、最終的に決める。
 EV製造に必要な原材料の多くを中国企業が手がけているため、現在は優遇策を受ける車種でも新たな要件を満たせずに対象から外れる可能性がある。米ブルームバーグ通信によると、世界のレアアース(希土類)の採掘や加工の85~90%に中国企業が関与し、EVバッテリー部品も65%が中国製だという。
 現行の米EV優遇策では1台当たり最大7500ドル(約110万円)の税控除を受けられ、対象車には米EV大手テスラやドイツのBMWのモデル、日産自動車の「リーフ」などが含まれている。
 財務省やエネルギー省が今回示した案では、24年からバッテリー部品に要件を適用し、25年にはリチウムなどの主要な原材料に広げる。