損害保険ジャパンを傘下に持つSOMPOホールディングスの桜田謙悟会長兼グループ最高経営責任者=CEO=(67)がCEO職を退任する見通しとなったことが4日、分かった。桜田氏は10年超にわたってグループのトップを務めており、経営の若返りを図る。
損保ジャパンは中古車販売大手ビッグモーターによる自動車保険の保険金不正請求問題への対応が批判を浴び、白川儀一社長(53)が辞任を決めた。グループが混乱する中、経営陣を刷新して組織を立て直す狙いもありそうだ。
桜田氏の後任のCEOにはSOMPOの奥村幹夫社長(58)を充てる案を軸に調整する。桜田氏はCEO職に加え、取締役や会長職も退任する案が浮上している。
桜田氏は2010年、日本興亜損害保険と合併する前の損保ジャパン社長に就任。19年4月から今年4月までは経済同友会の代表幹事を兼務した。
不正請求問題では、損保ジャパンは昨年7月、不正を把握していたにもかかわらず、ビッグモーターとの取引による利益を優先し、事故車両の修理をあっせんする取引を大手損保の中で唯一、再開した。
金融庁は今年9月、保険契約者の保護に問題があるとして損保ジャパンに立ち入り検査に入った。
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SOMPO桜田氏退任へ BM問題影響、経営刷新
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琉球新報朝刊