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デジタル競争力32位 日本過去最低、技術低評価


デジタル競争力32位 日本過去最低、技術低評価 2023年 デジタル競争ランキング
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 スイスの国際経営開発研究所(IMD)がこのほど発表した2023年の「世界デジタル競争力ランキング」で、日本は技術面の評価低下などが響き、32位と前年より三つ順位を下げた。シンガポール、韓国など他のアジア勢との差が拡大し、17年の調査開始以降、最低の順位だった。
 調査対象は世界の主な64カ国・地域。デジタル分野の「知識」「技術」「将来への備え」の三つの観点から54項目を採点、集計した。米国が前年から順位を一つ上げ、2年ぶりに世界首位を奪還した。2位はオランダ、3位はシンガポール。アジアでは韓国6位、台湾9位、香港10位と、トップ10に4カ国・地域が入った。前年よりも2ランク下がった中国は19位。日本は5年連続で順位を落とし、低迷ぶりが際立った。新型コロナウイルス禍を経て、日本政府はデジタル対応を強化しているが、効果は表れていないようだ。
 日本は「技術」や「将来への備え」で順位が低下。「技術の開発応用に対する法的支援」や「電気通信への投資」などの項目の下落が目立った。
 「企業の俊敏性」や「ビッグデータと分析の活用」といった3項目が64カ国・地域中、最下位の半面、「市民の行政への電子参加」は1位、「世界での産業ロボット供給」など3項目は2位となり、日本の強みと評価された。 (NNA=共同)