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帽子型自転車ヘルメット おしゃれで装着率アップ 上辻 友美さん オージーケーカブト


帽子型自転車ヘルメット おしゃれで装着率アップ 上辻 友美さん オージーケーカブト 「仕事柄、ヘルメットのおかげで事故の際に助かった人の話をよく聞きます。誰もが加害者、被害者になる可能性があります」と話すオージーケーカブトの上辻友美さん
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 オージーケーカブト(大阪府東大阪市)の帽子型の自転車ヘルメットは高齢者の装着率アップを目的に開発された。おしゃれな外観でかぶる抵抗感を軽減。「ヘルメットメーカーの当社に行政から『高齢者にお薦めできる製品はないか』とよく相談が寄せられ、かぶりたくなるような製品を供給したいという問題意識がありました」
 2019年に第1弾として女性向けでハット型の「シクレ」を発売。細めの同系色リボンで帽子に程よいアクセントを加え、広めのツバで日差しも防ぐ。「(売れ筋の)スポーツタイプのヘルメットについて、高齢女性から『こんなオリンピック選手がかぶるようなのは恥ずかしい』と言われた経験があります」。こうした声が開発を後押しした。
 21年にアウトドアテイストで男女兼用の「デイズ」、22年に男性向けでキャップ型の「リベロ」を投入した。3モデルともヘルメット本体に帽子のカバーを取り付ける仕様だ。製品安全協会(東京)の任意規格「SG基準」に対応する。
 23年4月の自転車ヘルメットの着用努力義務化を受けて注文が殺到し秋まで欠品が続いた。実勢価格は1万2100円。「交通事故に伴う不幸を生み出さないために、かっこよさで、かぶるのが当たり前になるような社会にしたいです」。大阪府出身、42歳。