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クロマグロ枠配分決定/沖縄、漁獲枠0.5トン拡大


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 水産庁は12日、太平洋クロマグロを巡る有識者会議を開き、2024年の漁獲枠の国内配分を決定した。
 市場価値が高い30キロ以上の大型魚では、国が管理する沖合漁業に4820・2トンを振り分けたのに対し、各都道府県での沿岸漁業分は1745・9トンと差が大きく、沿岸漁業者から不満を訴える声も出ている。
 24年分は小型魚(30キロ未満)の枠の一部を大型魚向けに振り替える措置が拡大されるが、沿岸漁業分は前年と同程度の水準にとどまった。小型魚では、沖合漁業の枠が947・2トン、沿岸漁業が2193・6トンとなった。
 沖縄の大型魚(30キロ以上)の漁獲枠は前期の147・0トンから0・5トン拡大し、147・5トンになった。小型魚(30キロ未満)は今期と同じ0・1トン。
 千葉県の沿岸漁業者は「マグロの資源量は増えており、(漁獲枠を超過しそうな分は水揚げせず)海に放してしまっている」と訴え、沿岸枠の拡大を求めた。北海道の漁業者からも「国は現状を正確に把握してほしい」との声が出ていた。