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国債想定金利1.9%/24年度予算案112兆円


国債想定金利1.9%/24年度予算案112兆円 財務省の想定金利と国債費の推移
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 政府の2024年度予算案の概要が20日、判明した。一般会計の歳出(支出)総額は112兆700億円程度とし、約4分の1を借金返済のための国債費に充てる。歳入(収入)の柱の税収は当初予算ベースで過去最大の69兆6100億円程度と見積もったが、新たに国債を34兆9500億円程度発行して足りない分を賄うことから、国の財政は一段と悪化する。22日の閣議で決定する。
 歳出総額は23年度当初予算に比べ2兆3100億円程度少なく、12年ぶりに前年度を下回る。新型コロナ禍で膨張した歳出を「平時に戻していく」とする政府方針に沿って抑制にかじを切った形だ。ただ予備費を大幅に削減した要因が大きい。国債費、社会保障費、防衛費は過去最大となり、歳出総額は2年連続で110兆円を超え、過去2番目の規模となる。
 国債の返済と利払いを合わせた国債費は金利上昇を踏まえ1兆7600億円程度増やし27兆100億円程度とした。歳出の24%を占める。国債費の算出に使う想定金利を1・9%に引き上げた。医療、介護などの社会保障費は高齢化に伴い8500億円程度多い37兆7200億円程度となる。
 防衛費は1兆1300億円程度多い7兆9200億円程度だ。複数年度の費用を積み立てておく「防衛力強化資金」への繰り入れはなくなる。