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家計の金融資産 過去最大を更新 /株や投信など要因


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 日銀が20日発表した2023年7~9月期の資金循環統計(速報)によると、家計の金融資産の残高は9月末時点で、前年同期比5・0%増の2121兆円となり、過去最大を更新した。株高の影響により、株式や投資信託の残高が増加したことが寄与した。
 家計の金融資産の内訳は、現金・預金が1・2%増の1113兆円と過半を占めた。株式が30・4%増の273兆円、投資信託が17・4%増の101兆円と増加が目立った。保険・年金などは0・4%増の539兆円だった。
 新型コロナウイルス禍からの経済正常化や円安ドル高による輸出企業の収益改善を背景に、株価が上昇した。一方、家計の負債は2・5%増の386兆円だった。住宅ローンなどが増加した。
 国債(短期を除く)の時価ベースでの発行残高に占める保有割合は、日銀が9月末時点で53・86%となり、過去最大を更新した。残高は1065兆9454億円で、うち日銀の保有分が574兆1115億円に上った。