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「ばか」連呼、トラウマに 安心な職場づくり急務


「ばか」連呼、トラウマに 安心な職場づくり急務 カスハラの事例
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 航空機内や空港、電話窓口などさまざまな場所で発生する航空業界のカスタマーハラスメント(カスハラ)。顧客に「ばか」と連呼され、トラウマになる職員も。専門家は「従業員が安心して働ける職場づくりが急務になる」と指摘する。
 「何でこれができないの」「おまえは、ばかか」「死ね」。航空会社の電話応対部門で働く20代女性はこうした罵声をたびたび浴びてきた。
 暴言について「従業員の顔が見えない分、対面では口にしないような言葉が出てしまうのでは」と感じるが、きっぱりと拒否できず、上司への報告もためらいがちに。職場に向かう足取りは重くなる一方だという。
 カスハラに詳しい関西大の池内裕美教授(社会心理学)は、企業側に求められる対応として社内指針の策定や顧客への啓発活動を挙げ、「従業員の満足度アップが顧客の満足にもつながると考えるべきだ」と話した。