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キオクシア 協議再開模索 WD統合 韓国勢との連携焦点


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東芝の半導体事業を前身とするキオクシアホールディングス(東京)が、いったん中断した米ウエスタン・デジタル(WD)との経営統合協議の再開に向け、水面下で調整していることが27日、分かった。キオクシアに間接出資し、統合に反対する韓国の同業SKハイニックスとの連携も模索するが、独禁法への抵触リスクもあり課題は多い。統合できなければ単独上場も選択肢となるがハードルは高い。
 協議再開に向け、キオクシアの大株主である米投資ファンドのベインキャピタルがSKと交渉を続けている。関係者によると、SKは統合によりキオクシアへの影響力が弱まるのを警戒し、何らかの形で統合に関与したい意向があるとみられる。ただ、SKも加わり特定の半導体シェアが高くなれば海外での独禁法にも触れる恐れがある。
 WDの出方も見通せない。関係者は「WDにはいまだ統合したいとの意向がある」と話す。ただWDのゲックラー最高経営責任者(CEO)は昨年10月、「全ての話し合いが終了したことは明確にしておく」と指摘しており、どの程度協議再開に前向きかは不透明だ。