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豊田織機に立ち入り検査/エンジン不正 トヨタ会長が謝罪


豊田織機に立ち入り検査/エンジン不正 トヨタ会長が謝罪 記者会見の冒頭、グループで相次ぐ不正に関し謝罪するトヨタ自動車の豊田章男会長=30日午後、名古屋市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 トヨタ自動車グループの豊田自動織機によるエンジンの認証不正問題で、国土交通省は30日、道路運送車両法に基づき、愛知県碧南市の豊田自動織機碧南工場を立ち入り検査した。結果を踏まえ、再発防止策の報告などを求める是正命令や、大量生産に必要な「型式指定」の取り消しといった行政処分を検討する。
 トヨタの豊田章男会長は30日、名古屋市で記者会見し、ダイハツ工業や日野自動車などグループで相次ぐ不正に関し「お客さまをはじめステークホルダーの皆さまにご迷惑、ご心配をおかけしていることを深くおわび申し上げる」と謝罪した。自身がグループの責任者として「変革をリードする」とも述べ、自らが風土改革に取り組むと説明した。
 豊田氏は不正が「お客さまの信頼を裏切り、認証制度の根底を揺るがす極めて重いことだと受け止めている」と強調し、グループ各社が「成功体験を重ねる中で、大切にすべき価値観やものごとの優先順位を見失う状況が発生してきた」と述べた。ただ、グループ内の他の不正は「私が知っている限りない」とした。
 碧南工場では午前9時ごろ、国交省職員らが建物へ入った。斉藤鉄夫国交相は閣議後記者会見で「極めて遺憾だ」とした上で、「背景にはガバナンス(企業統治)の問題があった。立ち入り検査でも追及し、厳正に対処する」と述べた。