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観光客見通し840万人 23年度 1~3月、イベント好調


観光客見通し840万人 23年度 1~3月、イベント好調
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 沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB、下地芳郎会長)は31日、1~3月の入域観光客数が前年同期比9%増の206万6100人になるとの見通しを発表した。県内各地で開催されるマラソン大会やプロ野球、サッカーキャンプなどのスポーツイベント開催により旅行需要が引き続き好調に推移すると想定している。台北路線の増便、高雄路線の運行再開、上海路線の増便などにより海外入域客数もコロナ前の7割弱の水準まで回復する見込み。
 2023年度(23年4月~24年3月)としては22年度比24・1%増の840万5千人になる見込み。国内客が720万8千人、海外客が119万7千人の内訳となっている。23年の年間入域観光客数は前年比44・5%増の823万5100人となった。
 1月の国内客はコロナ前の水準に近い51万3100人を見込む。2月はプロ野球、サッカーキャンプによる旅行需要の高まりが影響し、国内客は53万2千人、海外客も12万8千人を見込んでいる。
 3月も春節連休期間などの影響で国内客が65万8千人、海外客が13万人とコロナ前とほぼ同水準となる見通し。
 ホテルの宿泊単価は旅行マインドが堅調だったことなどの要因によって大きく伸びた。1月から3月の見通しでも、スポーツイベントの開催などにより需要の伸びが予想され、前年を超える水準になる見込み。一方で、需要の急拡大による人手不足も続いている。
 下地会長は「人手不足や物価高などコストが上がっている。単価を上げながらもサービスの質も確保していくことで、持続可能な観光につながる」と指摘。「働きやすい環境を整えながら生産性の向上を目指していきたい」と述べた。 (普天間伊織)