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東証全面高3万8487円 329円高、史上最高値に迫る


東証全面高3万8487円 329円高、史上最高値に迫る 日経平均株価の終値を示すボード。約34年ぶりの水準を回復した=16日午後、大阪市
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 16日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は続伸した。終値は前日比329円30銭高の3万8487円24銭となり、バブル経済期の1990年1月以来、約34年ぶりの水準となった。半導体関連株の一角が上昇をけん引し、89年の史上最高値まで400円余りに迫った。好調な企業業績見通しによる先高観から、ほぼ全面高の展開となった。
 東証株価指数(TOPIX)は32・88ポイント高の2624・73となり、90年2月以来の高値を付けた。出来高は約22億417万株。
 前日の米国株高を好感し、取引開始直後に一気に上げ幅を広げた。一時700円を超え、終値の過去最高値である3万8915円まで、あと50円に迫った。
 平均株価の上昇をけん引してきた半導体株には朝方買い注文が勢いよく入ったが、買い一巡後は下落に転じる銘柄もあった。急ピッチで大幅に値上がりしたため過熱感が強く、当面の利益を確定するための売り注文が出た。平均株価も半導体株の失速を受け、上げ幅を縮めた。
 外国為替市場の円安ドル高基調を追い風に、輸出関連株の株価が堅調に推移したことが下支えとなった。
 野村証券トレーディング・サービス部の柏原悟志担当部長は今後の展開について「市場は今、期待先行で上がっているが、企業業績としてしっかりとした内容が確認できれば適正な株価水準も上がってくる」と見通した。野村は6月末までの上値を4万円と予想しており「史上最高値は目標というよりは通過点だ」とも指摘した。