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豊田織機に是正命令/エンジン不正/国交省が方針


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 トヨタ自動車グループの豊田自動織機によるエンジンの認証不正問題で、国土交通省が近く道路運送車両法に基づき再発防止などを求める是正命令を出す方針を固めたことが20日までに、関係者への取材で分かった。問題が発覚した一部エンジンについて、大量生産に必要な「型式指定」の取り消しを検討している。
 斉藤鉄夫国交相は20日の閣議後記者会見で「1月の立ち入り検査を踏まえて事実関係を確認中で、厳正に対処する」と述べた。
 是正命令は自動車メーカーによる新車出荷時の完成検査で不正が相次いだことを受け、道路運送車両法に創設された。2022年9月の日野自動車、24年1月のダイハツ工業に続き3例目となる見通し。再発防止策の提出と進捗(しんちょく)状況の報告を求めることができる。
 豊田自動織機は23年3月、フォークリフトなど産業機械用エンジン4機種の排出ガス性能について、試験で不正があったと公表。外部有識者による特別調査委員会を設置した。国交省は同4月、2機種の型式指定を取り消す行政処分を出した。
 特別調査委は24年1月、新たに産業機械用と自動車用エンジン計10機種で法令違反があったとの報告書を発表し、国交省は愛知県碧南市の工場を立ち入り検査した。