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豊田織機に是正命令 認証不正 全メーカーに調査指示


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 トヨタ自動車グループの豊田自動織機によるエンジンの認証不正問題で、国土交通省は22日、道路運送車両法に基づき、再発防止を求める是正命令を出した。相次ぐ認証不正を受け、大量生産に必要な「型式指定」を申請している全ての自動車メーカーなど計約80社に不正の調査と4月末までの報告を指示したことも明らかにした。有識者検討会を設置し、認証要件強化などを議論する。
 影響が業界全体に拡大する異例の事態となった。是正命令は2022年9月の日野自動車、24年1月のダイハツ工業に続き3例目で、いずれもトヨタグループの企業。
 国交省は、フォークリフトなど産業機械用のエンジン3機種で試験時に制御ソフトを書き換える特に悪質な不正があったとして、型式指定を取り消す手続きに入った。豊田自動織機側の意見を聞く29日の聴聞を経て処分が確定する。
 是正命令では、1カ月以内の再発防止策の報告やなどを求めた。豊田自動織機が法令違反を確認したと公表した自動車用エンジン3機種について、国交省の担当者は現時点で指定を取り消すほど悪質な不正は見当たらなかったと説明した。
 国交省の鶴田浩久物流・自動車局長が伊藤浩一社長に命令書を手渡した。伊藤社長は「責任を重く受け止めている」と述べた。