有料

WTO閣僚会議が開幕 漁業、制度改革を議論


WTO閣僚会議が開幕 漁業、制度改革を議論 WTO閣僚会議の会場となる建物=25日、アブダビ
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【アブダビ共同】アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで26日、世界貿易機関(WTO)の最高議決機関である閣僚会議が開幕した。乱獲につながる漁業補助金の削減や、機能停止している紛争処理制度の改革などを議論。先進国と発展途上国が合意に近づけるかどうかが注目される。会期は29日までの予定。
 オコンジョイウェアラ事務局長は開幕式典で「UAEは舞台を整えてくれた。次は皆さんが決断や合意を形成する番だ」と呼びかけた。閣僚会議は原則2年に1度開催。加盟164カ国・地域が参加し、今回は新たに2カ国の加盟が承認される見通し。
 会期中は漁業や農業などの分野で交渉する。また紛争処理手続きの最終審に当たる上級委員会の委員補充を米国が拒否し、2019年から機能停止している問題を議論する。インターネットで国外のサイトから有料でダウンロードしたソフトウエアに関税を課さない措置の延長についても話し合う。閣僚宣言をまとめられるかどうかも焦点の一つ。近年は各国が保護貿易の傾向を強め、17年の閣僚会議は宣言を採択できなかった。前回は漁業補助金で部分合意し閣僚宣言をまとめて自由貿易体制の推進で一致する姿勢を打ち出した。