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農水産物の輸出15%増 1月 販路拡大効果出る


農水産物の輸出15%増 1月 販路拡大効果出る 1月の農林水産物・食品の輸出額
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 農林水産省が4日発表した1月の農林水産物・食品の輸出額は前年同月比15・7%増の864億円となった。台湾や香港、米国への輸出が伸びた。日本産水産物の輸入停止を続ける中国への水産物輸出は70・4%減となった。ただ水産物全体の輸出額は真珠などが伸びて2・7%増の204億円だった。
 東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出に反発する中国は昨年8月以降、日本産水産物の輸入停止を続けている。冷凍ホタテを中国で加工して米国などに輸出する仕組みが定着していた。今年1月も中国の影響を受けたが、ホタテは米国や台湾、ベトナム向けの輸出が伸びており、販路拡大効果が、ある程度出ているという。中国への農林水産物・食品の輸出は2・6%増の106億円。うち水産物は8億円で真珠などを計上。ホタテはゼロだった。
 国・地域別の農林水産物・食品の輸出額は香港向けが16・9%増の146億円で首位。米国が9・6%増の139億円、台湾が61・6%増、中国が2・6%増と続いた。米国は緑茶、台湾はリンゴなどが増加した。
 輸出額全体の内訳は、農産物は21・2%増の624億円、林産物は8・9%増の36億円だった。