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アマゾン配達員がスト 2次下請け、業務委託巡り


アマゾン配達員がスト 2次下請け、業務委託巡り 就労継続を訴える配達員ら=8日午後、東京都品川区
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 長崎県を拠点に通販大手アマゾンジャパンの商品を扱うフリーランスの配達員ら約20人が8日、ストライキを決行した。配達員が契約している埼玉県の2次下請け会社への業務委託を1次下請け会社が一方的に打ち切るのは不当と主張。2次下請けは長野県塩尻市、福岡市、大分市にも配達の拠点があり、打ち切りにより約200人が仕事を失う可能性がある。
 労働組合「東京ユニオン」によると、アマゾンジャパンの荷物を扱う配達員によるストは全国で初めてとみられる。
 ストは当初、無期限の予定だったが、8日のみとなった。スト参加者は8日午前、長崎市内で集会を開催。40代の男性配達員は「配達量が契約の倍近くなっても必死に働いてきたのに、なぜ突然切られなければいけないのか」と憤った。
 東京ユニオンは同日、東京都目黒区のアマゾンジャパン本社を訪れ、配達業務の発注元として問題解決に関わるよう要請書を提出した。
 配達員側によると、横浜市の1次下請け「若葉ネットワーク」が配達に伴う追加手当を埼玉県川口市の2次下請け「トランプ」に入金しなかったとして、配達員らは昨年9月15日、一部の業務をボイコットした。
 手当はその後支払われたものの1次下請けは12月、今年4月8日で契約を打ち切ると通告。配達員らは団体交渉を求めてきたが、1次下請け側は、フリーランスの配達員との団交に応じる立場にないとして拒否した。
1次下請けは取材に「本件の詳細に関する回答は差し控える」とコメントした。アマゾンジャパンは、配送に対する影響は見込まれないとした。