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GDP上方修正0.4%増 23年10~12月 2四半期ぶりプラス


GDP上方修正0.4%増 23年10~12月 2四半期ぶりプラス 実質GDP成長率の推移
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 内閣府が11日発表した2023年10~12月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)改定値は、物価の変動を除いた実質で前期比0・1%増、年率換算では0・4%増だった。最新統計を反映して企業の設備投資を引き上げ、年率0・4%減だった速報値を上方修正して2四半期ぶりのプラス成長に転換した。
 23年の名目GDPは591兆8812億円だった。金額自体は過去最高だが、改定値でもドル換算でドイツに抜かれ、世界4位となった。
 日本経済がマイナス成長を回避したことで、日銀が18~19日に開く金融政策決定会合で大規模な金融緩和策の柱であるマイナス金利政策の解除を決めるとの観測が市場で強まる可能性がある。
 ただ物価高で内需を支える個人消費は弱い。認証不正に伴う自動車の生産停止や能登半島地震の影響もあり、24年1~3月期はマイナス成長になる恐れがある。
 23年10~12月期の設備投資は、速報値の前期比0・1%減から2・0%増に引き上げた。法人企業統計で情報通信などの業種が設備投資に積極的だったことを反映した。住宅投資は1・0%減、輸出は2・6%増、輸入は1・7%増をそれぞれ維持した。
 個人消費は0・2%減から0・3%減に下方修正した。水産食料品や家電が不振だった。
 公共投資も0・7%減から0・8%減に引き下げた。