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インド、日本に迫る GDP4位浮上視野


インド、日本に迫る GDP4位浮上視野 日本、ドイツ、インドの名目GDP
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 世界一の人口を有するインドの経済規模が日本に接近してきた。国際比較に使われる、物価変動の影響を含めた名目国内総生産(GDP)をドル換算した金額を見ると、2023年はインドが3兆4879億ドルで、日本の4兆2134億ドルの83%になった。22年の79%から差を縮めた。
 日本を上回る世界4位への浮上が視野に入ってきた。
 日本は米国、中国に次ぐ3位の経済大国だったが、ドイツに抜かれて4位に転落したばかり。人口減という逆風をはね返し、経済を安定成長させるには、デジタル技術の活用やリスキリング(学び直し)などで労働者1人当たりの生産性を引き上げる必要がある。
 日本の名目GDPのドル換算は内閣府が計算し、23年は前年比1・1%減だった。インドについては、大和総研が通貨ルピーの対ドル相場の年平均を使って試算した。増加率は4・0%だった。
 インドは23年に国連推計人口が14億2500万人を超え、中国を抜いて世界一になった。経済成長を引っ張る個人消費も堅調だ。一方、日本経済は低迷が続き、最近の円安ドル高も名目GDPのドル換算で不利に働いている。