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東証急落、868円安 円高、米国株下落受け


東証急落、868円安 円高、米国株下落受け 3万8820円49銭で取引を終えた日経平均株価を示すモニター=11日午後、東京都中央区
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 週明け11日の東京株式市場は、ほぼ全面安の展開となった。日経平均株価(225種)は急落し、前週末比868円45銭安の3万8820円49銭で取引を終えた。2月21日以来の安値で、下げ幅は2021年6月以来、約2年9カ月ぶりの大きさだった。外国為替相場の円高ドル安進行を背景に、輸出関連株を中心として売り注文が拡大。取引時間中には一時1200円近く下げた。
 前週末8日の米国市場で主要株価指数がそろって下落し、半導体株の値下がりが目立ったのを受け、11日の東京市場でも半導体関連銘柄に売りが広がった。年明けから平均株価の上昇をけん引してきた東京エレクトロンやアドバンテストなどが大幅安となり、全体を押し下げた。
 平均株価は2月22日にバブル経済期以来、約34年ぶりに史上最高値を更新した。その後も上昇基調が続き、3月に入って4万円を上回った。年明けから前週末8日までの上げ幅は6200円を超え、過熱相場への警戒感が高まっていた。
 外国為替市場では、日銀が3月の金融政策決定会合で政策の正常化に動くとの観測から一時1ドル=146円台の円高水準を付けた。株式市場では自動車など輸出企業の業績が縮小するとの見方が強まった。長期金利の上昇も投資家心理を冷やした。
 東証株価指数(TOPIX)は59・97ポイント安の2666・83。出来高約20億2800万株だった。