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ごま油4社で談合疑い 卸売価格、役員間でも協議か


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 ごま油の卸売価格でカルテルを結んだ疑いが強まったとして、公正取引委員会は13日、独禁法違反(不当な取引制限)の疑いで、「かどや製油」(東京)や「日清オイリオグループ」(同)など製油大手4社を立ち入り検査した。関係者への取材で分かった。担当者だけでなく役員間でも協議が持たれていた疑いがあり、公取委はカルテル形成の経緯を詳しく調べる。
 他2社は「竹本油脂」(愛知県蒲郡市)と「九鬼産業」(三重県四日市市)。市場規模は約450億円で、4社でシェアの大部分を占める。公取委は4社の本社など計19カ所を立ち入り検査した。
 関係者によると、4社は協議して卸売価格の値上げ方針を決めたり、販売先の値下げ要求に対抗したりした疑いが持たれている。スーパーなどの小売価格に影響を与えた可能性がある。
 ごま油の原材料であるゴマは、大半をアフリカなどからの輸入に頼っており、公取委は、円安や輸送費の高騰も話題に上がったとみている。