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経産相ら、書店の振興策で対話 店長や作家らと


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 斎藤健経済産業相は12日、書店の振興策を検討するため、都内で車座対話を行い、書店経営者や作家らと意見交換した。福井県敦賀市の公設民営書店「ちえなみき」の笹本早夕里店長は運営で心がけていることについて「書店は地域の方を主役とし、みんなでつくる場所だ」と話した。
 「ちえなみき」はJR敦賀駅前に2022年9月に開業。笹本店長は市民と選書している取り組みなどを紹介し「本だけでなく、共有空間を意識した運営で、従来の書店と異なる利用方法が広がる」と指摘した。
 23年12月に佐賀市のJR佐賀駅構内に書店をオープンした直木賞作家の今村翔吾さんは、インターネット通販に必要なクレジットカードを持っていない若者が「(開店を)一番喜んでくれた」と説明。若者が本に触れて直感で選ぶことが重要だとし「街の書店は若者のためにあるべきだ」と強調した。
 斎藤経産相は「われわれがやれることは限られているが、少しでも書店の減少を食い止めたい」と述べた。車座には上川陽子外相と盛山正仁文部科学相も参加した。