有料

宝塚親会社会長が退任示唆 俳優急死 株主総会で謝罪


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 2023年9月に所属俳優=当時(25)=が急死した宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)を運営する阪急電鉄の親会社、阪急阪神ホールディングス(HD)は14日、大阪市で定時株主総会を開いた。HDの実質的なトップである角和夫会長が、急死問題に絡み初めて公の場で謝罪。株主は企業体質や取締役の責任を追及し、角氏は来年の退任を示唆するなど紛糾した。
 角氏は冒頭「株主をはじめ多くの皆さまにご心配をおかけし、心よりおわび申し上げる」とあいさつ。20年以上経営を主導する角氏の長期体制にガバナンス(企業統治)の問題があると株主から指摘され「去就については自覚している。近々辞退するが、来年まではこのままの体制でいく」と退任に言及した。
 嶋田泰夫社長は、歌劇団へのガバナンス強化や劇団員の活動時間管理などの改善策を説明し「新しい歌劇団に生まれ変わったと認めてもらえるよう改革に取り組む」と述べた。問題の発覚以降株価が下落していることを問われると「影響がなかったといえばうそになるが、株価はさまざまな要因で形成される」とかわした。