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保険カルテル、営業77%で 損保ジャパンが報告書


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 損害保険ジャパンは14日、企業向け保険のカルテル問題を受けて設置した外部弁護士による調査委員会の報告書を公表した。営業活動を担う125の部や支店などのうち、約77%で不適切行為が確認された。「踏み込んだ構造改革を行わないならば、同様の不祥事を再発させ企業として存立が困難になる」と指摘した。
 最も古い不適切行為は1968年にさかのぼる。不適切行為の対象となった法人は385社に上った。火災や賠償責任保険が目立った。
 他社との情報交換が常態化していたことも明らかになった。新型コロナウイルス流行に関連した商品改定では、入手した他社の情報を経営陣がメールでやりとりしていた。法務担当の役員が法令違反の可能性を指摘すると、別の役員が証拠となるメールを削除した。
 損保ジャパンを含む損保大手4社は企業向けの「共同保険」で、担当者間で保険料を事前に調整したり、不適切な情報交換をしたりしていた。