県文化振興会は25日、伝統芸能観光コンテンツを活用したシンポジウム「伝統芸能組踊漫才の巻」を那覇市の県立博物館・美術館で開いた。沖縄特有の文化資源を活用した新たな観光メニューをつくることを目指し、組踊漫才や講演、パネルディスカッションが行われた。
よしもと沖縄のお笑い芸人オリオンリーグと、県立芸術大学音楽学部琉球芸能専攻の嘉数道彦准教授が組踊の所作やあらすじを基にした漫才を披露し、会場は笑いに包まれた。
持続可能な地域資源の活用というテーマで講演した観光庁日本版持続可能な観光ガイドラインアドバイザーの高山傑(まさる)氏は「観光は目的ではなく、地域づくりの手段である」と話した。
文化資源の観光活用について沖縄キリスト教学院大学の上地恵龍副学長、観光文化学科の糸澤幸子准教授、セルリアンブルーの東江優営業部長を招いたパネルディスカッションもあった。
上地氏は「言葉がわからなくてもオペラを見たいと思うのは、組踊にも通ずるものがある」と話し、組踊の観光活用への可能性に期待した。 (與那覇智早)