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仲里氏(瑞穂酒造)に洋酒技術賞 「沖縄のラム酒、県内外に」


仲里氏(瑞穂酒造)に洋酒技術賞 「沖縄のラム酒、県内外に」 「第12回洋酒技術研究会賞」を受賞した瑞穂酒造の仲里彬製造部長=6月26日、那覇市の琉球新報社
この記事を書いた人 Avatar photo 當山 幸都

 沖縄県内離島の黒糖からラム酒を製造するプロジェクト「ワンラム」に取り組む瑞穂酒造の仲里彬製造部長がこのほど、国内の洋酒酒造業界で最も権威ある賞の一つとされる「洋酒技術研究会賞」を受賞した。県内からの受賞は初。市販ではない、サトウキビ畑から抽出に成功した酵母の使用や、「ダンダー」と呼ばれる蒸留廃液を仕込みに再使用する製造方法などが評価された。

 同賞は、洋酒製造の研究者や技術者らからなる洋酒技術研究会総会が主宰。今回が12回目で、これまでウイスキーやワインなど業界の第一人者らが受賞してきた。ラム酒に関する研究での受賞は今回が初めて。

 ワンラムは2020年11月にスタート。伊平屋島産黒糖を皮切りに、県内8離島それぞれの黒糖を使ったラム酒を製造し、23年には黒糖ラムの原酒をブレンドした「ザ・オキナワ・アイランズ・ラム」を商品化。海外展開にも力を入れている。

 プロジェクトを率いる仲里さんは「日本の洋酒技術を支えてきた先輩方と同じ賞を受賞できたことはうれしい。沖縄のラムを県内外の方に知っていただき、離島のPRにもつなげたい」と語った。

 (當山幸都)