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日銀、6月会合議事要旨 物価上昇見通し 実現で「利上げ」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 日銀は5日、6月に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。経済・物価の見通しが実現し、基調的な物価上昇率が上がれば「政策金利を引き上げ、金融緩和度合いを調整していく」との認識を政策委員が共有していたことが分かった。円安の影響も注視し、物価上昇率の上振れリスクが高まる場合も利上げの理由になると判断した。
 委員の1人は、円安を背景とする物価上昇圧力が再び高まっており「金融緩和の度合いをさらに調整することの検討も必要だ」と指摘した。別の委員は、7月会合に向けてデータを注視し「遅きに失することなく、適時に金利を引き上げることが必要だ」と主張した。
 一方、個人消費の弱さを背景に当面は現在の金融緩和を続けることが適当だとの意見もあった。複数の委員は個人消費を巡り、円安による物価上振れのリスクが消費者心理を悪化させていると言及した。