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62教委で校則見直し 髪形やジェンダーレス制服


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 都道府県や県庁所在地などの教育委員会のうち、少なくとも62教委が校則の見直しに取り組んでいることが22日、日本大の末冨芳教授(教育行政学)の調査で分かった。性別に関係なくスラックスやスカートを選べるといった「制服のジェンダーレス化」や、髪形に関する規定を見直す動きが目立った。
 調査は2023年11~12月、都道府県、政令指定都市、県庁所在地、東京23区の計121教委に質問票を送付し、64.5%に当たる78教委が回答した。
 文部科学省は22年に教員用手引書「生徒指導提要」を改訂。「ブラック校則」と呼ばれるような不合理な校則を見直し、児童生徒の意見を反映させたり、校則をホームページ(HP)で公開したりすることを求めた。
 校則見直しに「取り組んでいる」と回答したのは62教委。管内の学校が見直した校則の内容は、制服のジェンダーレス化(50教委)、男子の髪形(47教委)、女子の髪形(46教委)が多かった。児童生徒らの意見を反映できる仕組みがあるのは35教委だった。
 学校HPでの校則公開は38教委が実施し、7教委が実施予定とした。
 末冨教授は「理不尽な校則は不登校などの一因」と指摘し、児童生徒の意見を聞いて時代に合った内容にすることを求めた。