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被災地に“給食”と笑顔 石川・輪島 ボランティアが提供


被災地に“給食”と笑顔 石川・輪島 ボランティアが提供 間借りする高校の教室で、提供された“給食”を食べる児童=13日午後、石川県輪島市(画像の一部を加工しています)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 被災した石川県輪島市の小中学校の児童生徒を対象に、ボランティア団体による“給食”の提供が13日始まり、子どもたちは「みんなと一緒に食べるのは久しぶり」と笑顔を見せた。通常授業の再開はまだ見通しが立たないが、少しずつ日常を取り戻している。
 6日に登校を再開した七つの小中学校が間借りする県立輪島高の教室に13日正午過ぎ、弁当を前に「いただきます」の声が響いた。
 子どもたちは「とんかつ大好き」などと会話しながら友達との食事を楽しみ、小学1年の女子児童は「おいしかった。うれしかった」とにっこり。河原田小の田中祐太教諭(22)は「子どもと会えない期間が長かった。一緒に食べられるのは癒やしになる」とほっとした様子で話した。
 各校の給食を作っていた共同調理場がある小学校の校舎が被災したため、弁当は石川、宮城、三重、熊本各県の計四つのボランティア団体が交代で準備する。13日は輪島高の生徒の分も含め500食以上を提供した。
 輪島市は、栄養面などの条件を満たした学校給食法に基づく給食でないため、昼食の提供と説明している。