青森県は、県内の小中学校で提供する給食を10月から無償にする方針を決め、20日発表の2024年度当初予算案に関連経費約20億円を盛り込んだ。県によると、都道府県単位で一律無償化に取り組むのは、全国初となる。
給食費を巡っては、全国の自治体が無償化や軽減に向けた対応を進めている。ただ財源の問題などから進展に差があり、青森県でも全40市町村のうち無償化を実施しているのは17市町村で、保護者の負担感にばらつきがあった。
今回の事業では、各市町村に対し、給食費の平均額である1食当たり小学校280円、中学校310円を上限に分配する。既に独自予算で無償にしている自治体には、他の子育て支援事業に活用する場合、給食費の8割相当の金額を交付する。
特別支援学校などの県立校は県が直接負担。私立も対象とするが、現在は給食を提供している学校はないという。
宮下宗一郎知事は「子育て世帯が幅広く恩恵を受けられるようにした。無料の自治体でも、連鎖的にさまざまな子育て費用の無償化が進むのではないか」と期待を示した。
給食費の無償化は、自治体の少子化対策の中で子ども医療費の軽減などとともに重要視される傾向にある。青森県は22年の出生率が全国平均を下回る1.24で、宮下氏は子育て支援の充実を訴えてきた。
24年度予算案の一般会計は7022億円。
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青森県が学校給食無償化 24年度当初予算案 都道府県で全国初
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琉球新報朝刊
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